2.シンガポール行きシャトル列車


 2018年12月29日6:00、私はJBセントラル駅にやってきました。私の乗る列車は6:30発ですが、この列車は国際列車なので、乗車前に出国手続きが必要なのです。


 列車はディーゼル機関車が客車4両を牽引する編成。客車はクーラーとリクライニングシートを装備した近代的なものです。快適ではありますが、所要時間5分のシャトル列車にはもったいない感じがします。



 マレー半島の夜明けは7:00頃なので、夜明け前に終点のウッドランズに着いてしまいます。ホームを出るとすぐ、シンガポールの入国審査場があります。シャトル列車の乗客のほとんどは日常的に往復しているためか手順を心得ていて、ほとんどの人は列車に乗る前に、入国カードの記載を済ませています。そんなことを知らない私は、入国カードの記載で手間取ってしまい、入国審査場を最後に出ることとなりました。
 入国カードには、シンガポールでの滞在先を書く欄があります。シンガポールで宿泊する場合は、宿泊先のホテルを書けばいいのですが、日帰り観光の場合は空欄というわけにはいかず、どこか行く予定の観光地を書くように言われました。

 私は、シンガポールの通貨を持たずに、シンガポールに来てしまいました。ウッドランズ駅の建物内には、両替ができるような設備はありません。駅を出たところにはバス乗り場があり、多くの人はこれに乗って目的地に向かうようですが、お金のない私にはそれができません。

 しかたがないので、バス道を歩きます。バス道は緑地帯の中を通っており、道路沿いには店が全くありません。コンビにでもあれば、ATMから現地通貨を調達できるのではないかと思いましたが、結局MRTのクランジ駅に着くまでの30分間、店舗は皆無でした。クランジ駅構内にはATMや軽食がとれるセルフレストランがあったため、ようやく現地通貨を入手し、朝食にもありつけました。


 しかし、シンガポールドルの小額紙幣や硬貨を持たずに、マレーシアからウッドランズに列車で入国するのは不便です。


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