PATCO は、フィラデルフィアの 15-16 & Locust 駅からカムデンを経て Lindenwold までの 23.3km を結ぶ電車である。各駅停車主体の運行で全線所要時間は25分、平日データイムの運転間隔は10〜12分間隔。ちょうど、遠州鉄道と同規模の輸送を行う地方電鉄である。アメリカにはこんな電車もあるのである。
PATCO LINE のホームは地下である。運転間隔は12分間隔程度なので、待てないことはないが時刻表は欲しくなる。しかし、駅には時刻表は掲出されていない。
カムデンの地下トンネルを抜けると、電車は緑の多い郊外の住宅地を走る。各駅には広大な駐車場が整備され、パークアンドライドの浸透具合を思い知らされる。東の終点の Lindenwold も、広大な駐車場に埋もれているような駅だった。
Lindenwold からは折り返し、西の終点のフィラデルフィアまで乗車した。カムデン〜フィラデルフィア間では、電車は高い橋を渡って、広いデラウェア川を越える。『ゆりかもめ』を思わせるような車窓風景で、この区間だけでも PATCO に乗る価値はある。
そんなハイライトを過ぎると、電車はフィラデルフィアの地下に潜る。ほどなく電車は終点の 15-16 & Locust 駅に到着。実は、終点がどんなところかは、ろくに調べずに来てしまったので、降車時は心配だった。しかし、この駅はフィラデルフィア地下鉄の駅とは地下通路で連絡している。また、地上の雰囲気も、人が行き交っており、物騒な感じはしない。私はそんな場景に胸をなでおろしつつ、地下鉄駅に向かったのである。
PATCOの自動改札。容易に突破できない構造。 | 15-16 & Locust 駅 の地上 |
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