Chapter 16: メトロノース鉄道ハドソンライン


 8月16日土曜日10時20分、私の乗ったメトロノース鉄道ハドソンラインの Croton-Harmon ゆきローカル列車は、グランドセントラル駅を発車した。
 今乗っているハドソンラインは、メトロノース鉄道の3つの幹線のうち最も西を走る。



 電車はハドソンラインの名前の通り、ハドソン川に沿って走る。ホームの柵の向こうは水面、という駅もある。今日は天気もよく、すがすがしい車窓になった。

 Spuyten Duyvil を出たところで、Amtrakの列車が左手から合流してきた。ハドソンラインも、 Amtrak と線路を共用しているのである。とはいえ、ニューヘブンラインのように Acela Express が走るわけではなく、本数もニューヘブンラインよりずっと少ない。

 11時28分、電車は Croton-Harmon に到着。ハドソンラインは、ニューヨークからここまでは第三軌条式電化区間、 Croton-Harmon 以遠は非電化である。やってきた Poughkeepsie ゆき列車は機関車牽引の客車列車だった。


 非電化区間に入っても、左手の車窓には川幅の広いハドソン川が広がっている。但し、電化区間から非電化区間に入ると同時に、人家はぐっと減り、自然が多くなった。
 川の向こう岸に、ときどき長い貨物列車が見える。向こうの川岸にも鉄道が敷かれているのだ。しかし、旅客列車は全く見かけないから、あれは貨物専用鉄道なのだろう。

 終点の Poughkeepsie は、保養地のような感じの小さな町だ。今日は土曜日のせいか、ハイキングのようないでたちの人も多く見かける。
 私は駅近くの川辺の公園で、折り返しの列車までの時間をのんびりと過ごすのであった。


Poughkeepsie


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