Chapter 3:ソウル-麗水


[10/04/04(日)]
龍山 650(ムグンファ・1501・麗水)1240 麗水


 2010年4月4日、私の乗ったムグンファ号・麗水ゆきは、ソウルの龍山駅を出発した。
 列車は龍山を出たころには空いていたが、7時を過ぎてきたころから、車内はほぼ満席となった。

 益山-順天-麗水間は、列車は湖南線から分かれて全羅線に入る。全羅線は列車が1時間に1本程度のダイヤなので、「これは単線非電化路線だろう」と予測していた。

 ところが実際に乗ってみた全羅線は、全線複線電化工事の真っ最中である。すでに半分以上の区間では複線新線が供用されているため、列車は高速で快調に走る。
 沿線風景は農村であり、大都市はない。列車は1時間ごとが適切本数である。日本では高速化が行われることはあっても、複線化は考えにくい路線である。韓国と日本との間における、鉄道整備の基準の違いを感じさせられた。

工事中の、全羅線の複線電化新線

 終点の麗水付近でようやく、車窓から海を臨むようになった。ほどなく列車は終点の麗水に到着した。


麗水駅

 麗水は南海岸の港町である。麗水駅は駅舎は新しいが、港沿いの市中心部からは遠いため、駅付近は人が少ない。

 麗水は、2012年に万博の開催が予定されている。この万博が全羅線の高規格化の起爆剤になっているのだろうか?だとしたら、日本の長野五輪と長野新幹線との関係と同じようなものなのかもしれない・・・私はそんなことを考えながら、市バスで麗水駅をあとにしたのである。


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