Chapter 6: KTXサンチョン


[10/04/06(火)]
釜山 1100(KTX130)1419 幸信


 4月6日11:00、私の乗ったKTX130列車・幸信(Haengsin)ゆきは、釜山駅を発車した。

 幸信は、ソウルから約14km北にある駅である。幸信にはKTXの基地があり、ごく一部のKTXがソウルを超えて幸信まで旅客扱いをしている。日本で言えば、博多南駅のようなものである。
 私はその数少ない幸信ゆき列車を選択したのである。

釜山駅 KTXサンチョンの車内

 列車を選んだときには全く気付かなかったが、このKTX130列車には、新型車『KTXサンチョン』が使われていた。
 それまでのKTXは、フランスTGVの設計をそのまま採り入れたため、一般車の座席が回転できなかった。韓国の在来線列車は座席の向きが変えられるのが当たり前だったため、KTXの座席は不評だった。このため、逆向き座席には割引運賃を適用していた。
 『KTXサンチョン』ではこれが改められ、全部の座席が回転可能になった。また、従来のKTXは20両固定編成だったが、『KTXサンチョン』は10両固定編成になり、必要に応じて2編成を連結するようになった。

 列車は10分ほど遅れてソウルに着いた。しかし、ダイヤ上はソウルでの停車時間が10分とられていたため、幸信にはほぼ定刻どおり到着できた。


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