マレー鉄道の、区間ごとの運行状況を紹介します。
電化複線
ETS(クアラルンプール行き電車特急) 5往復
KTR KOMUTER(近郊電車) 14往復(1時間毎)
PADANG BESARは、タイ国鉄との連絡駅です。
ETSは、PADANG BESAR・BUTTERWORTHの両方向から、首都クアラルンプールの KL SENTRAL へ向けて運転されます。PADANG BESAR発着・BUTTERWORTH 発着が各5往復で、BUKIT MARTAJAM で両系統が合流します。
電化複線
ETS 10往復
KTR KOMUTER 10往復(2時間毎)
線路は直線主体の複線で、高速運転が可能です。
この区間は、駅間距離はかなり長くなっています。このため、各駅停車のKOMUTERトレインも、かなりの高速で走ります。KOMUTERの最高速度は120km/hとのことですが、それを保って走っています。
BUKIT MERTAJAM−PADANG RENGAS 間のKOMUTER |
電化複線
ETS 10往復
この区間にはKOMUTERの運行はありません。ETSのみの運行です。ローカル列車がないのは、沿線住民の少ない区間だと予想されます。
しかし、IPOHより北に行くETSは、満員になることが多く、当日の切符は入手難です。こんなとき、「ETSが満員なのでローカル列車で移動」ということができないのは、少し不便です。
電化複線
ETS 18往復
IPOH からは、IPOH発着の KL SENTRAL ゆき列車が8往復加わります。
線路は直線主体の複線です。その上を、ETSは高速で快走します。最高速度は140km/hとのことですが、それくらいの速度をずっと保っているような走り方をしています。但し、沿線人口は多くないため、途中駅からの乗客は少ないようです。KOMUTERの運行がないのもうなずけます。
電化複線(一部工事区間は単線)
ETS 18往復
KTR KOMUTER 30分〜2時間毎
近郊電車とETSが混在しています。しかし、ほとんどの区間は線形のよい電化複線なので、ETSは高速運転をしています。
ただし、クアラルンプール近郊の、KUANG〜SUNGAI BULOHの1駅間では、リニューアル工事のため単線運転になっています。この区間以南では、各電車は徐行運転になっています。
電化複線
ETS 18往復
KTR KOMUTER 3往復
クアラルンプール都市圏区間ですが、北方面からの KTR KOMUTER のほとんどが KEPONG での折り返し運転になっているため、運転本数が少なくなっています。これは、次に述べるPUTRA−KL SENTRAL 間がリニューアル工事を行っていて、単線運転になっているため、クアラルンプールに乗り入れできる電車の本数が少なくなっているためです。
電化複線(現在、大部分が工事のため単線)
ETS 18往復
KTR KOMUTER 約60分毎
前述したように、この区間は現在、リニューアル工事のため単線運転になっています。このため、KTR KOMUTER は、この区間への乗り入れ本数が減らされています。多くの列車が、この区間の前後の KEPONG・SENTUL・KL SENTRAL での折り返し運転になっています。しかも、各電車は徐行運転になっています。
http://intranet4.ktmb.com.my/ktmb/uploads/files/pdf/kvdt.pdf
クアラルンプール都市圏には、マレー鉄道以外にも、LRT・MRT・モノレールなどの鉄道網があるほか、市内バスも利用できます。このため、マレー鉄道が不便になっても、沿線の移動手段がなくなるわけではありません。
SENTUL-BATU CAVES 間のKOMUTER |
電化複線
ETS 2往復
KTR KOMUTER 30分〜2時間毎
運行される列車は、KTR KOMUTERが主体です。ここも、クアラルンプール付近では徐行運転ですが、KL SENTRAL から2〜3駅ほど離れると、KTR KOMUTERは速く走るようになります。
ETSは、KL SENTRAL以北からの列車が、2往復だけGEMASまで運転されています。
PADANG BESAR−GEMAS 1往復
BUTTERWORTH−GEMAS 1往復
が運行されています。しかし、スピードはあまり速くなく、所要時間は KOMUTER とほとんど変わりません。
電化複線
ETS 2往復
INTERCITY 3往復
PULAU SEBANG/TAMPIN〜JB SENTRAL 間のINTERCITYが加わります。INTERCITYは、ディーゼル機関車牽引の客車列車です。
線路は改良されて電化複線になっています。このため、ETSだけでなく、INTERCITYも速く走ります。しかし、この区間を走る列車は5往復しかありません。このため、立派な線路がもったいなく感じられます。
非電化単線
INTERCITY 3往復
INTERCITY(寝台客車列車) 1往復
ディーゼル機関車牽引の客車列車だけが走ります。
GEMASからは、東海岸本線からの夜行の INTERCITY が合流します。この列車は、TUMPAT-JB SENTRAL 間を17〜19時間かけて走る、寝台車主体の列車です。
列車のスピードは、電化区間と比較するとかなり遅く、表定速度は45km/h ほどです。ただし、運転本数が少ないため、列車の行き違いの必要はほとんどありません。このため、途中駅での長時間停車は、ほとんどありません。
GEMAS付近では、複線化工事を行っていると思われる区間もしばしば見かけました。いずれは、この区間も複線電化されて、スピードアップするのかもしれません。
非電化単線
シャトル列車 WOODLANDS行き:17本,JB SENTRAL行き:14本
マレーシアとシンガポールの国境区間で運行されているシャトル列車です。
所要時間5分という短距離列車ですが、列車は予約制で、満席だと乗れません。時間帯によっては混雑しており、意外なほど切符入手難の列車です。
車両は、ディーゼル機関車牽引の客車列車です。INTERCITYのものと同じ編成です。
この区間は、路線バスでの往来も可能です。しかし、路線バスの走る自動車道は、渋滞のため時間がかかることもあるようです。このため、時間の読めるシャトル列車が、最速の移動手段になったようです。