4.マレー鉄道 ジョホールバル→クアラルンプール


 2018年12月30日8:45、私の乗ったタンピン(PULAU SEBANG/TAMPIN)ゆき列車は、JBセントラル駅を発車しました。
 タンピンは、ジョホールバルから北に250km・クアラルンプールから南東に130km程度の位置にある小都市です。タンピンからは、クアラルンプールの近郊電車(KTMコミューター)が出ているため、乗り換え1回でクアラルンプールに行くことができます。

 JBセントラル〜タンピン間の列車は、1日3往復の運転です。

  JB SENTRAL    PULAU SEBANG / TAMPIN
 ES40 0845 →  1422
 ES42 1415 1941
 ES44 2240 0355
 ES41 1029 0500
 ES43 2006 1450
 ES45 0238 2100

 3往復のうち、全区間を日中に走る列車は、私が今乗っているES40だけです。夜中の2時台や3時台に終点に着く列車もありますが、どんな人が利用しているのでしょう?

 列車は、ディーゼル機関車+客車(座席車)4両+電源車の編成です。客車はシンガポール行きシャトル列車と同じで、冷房の効いた快適なリクライニングシートなので快適です。しかし、線路は非電化・単線で、電車列車のような速さは感じられません。終点のタンピンまで250kmの所要時間は5時間半なので、表定速度は45km/h。数字を見ても遅いです。

   
途中駅で留置されていたJR14系客車。車両は結構荒れていて、廃車のようにも見えました 

 この区間は、勾配のない平らな地形です。加えて、ときどき現れる町以外は、森林風景が続きます。地形の変化も乏しいため、車窓風景は結構単調です。加えて車内は快適なので、乗っていると結構眠たくなりました。



 13:40、列車がグマス(GEMAS)を出ると、線路は電化複線に変わり、列車はスピードが上がりました。グマスから北のマレー鉄道は、タイ国境付近のパダンブサール(PADANG BESAR)まで、複線電化が完成しています。しかし、グマス〜タンピン間に乗り入れる電車列車は、現在のところは1日2往復です。

 グマス以南の非電化区間でも、複線化工事を実施していると思われる箇所がいくつかありました。いずれは、マレー鉄道は全線電化されて、クアラルンプールからジョホールバルまで電車が走るのかもしれません。私はそんなことを期待しつつ、終点のタンピンで、クアラルンプール(KL Sentral)行きの近郊電車に乗り換えたのでした。


   
タンピン駅と、駅前の売店・食堂 

   
 タンピン駅構内。マレーシアは、清涼飲料の自動販売機が多い国です。
これは日本以外では珍しいことなのですが、自動販売機はほとんどが、日本からの中古品です。
このため、「販売中」「売切」の表示が漢字で表示されます。

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4.1.マレー鉄道 運行状況