16時10分、私の乗った列車はイルフェルド(Ilfeld)に到着。ここでは、路面電車の車両と行き違いになった。
このときには全然深く考えなかったのであるが、ハルツ狭軌鉄道のノルトハウゼン〜イルフェルド間には、ノルトハウゼンの市電が直通しているのである。ハルツ狭軌鉄道は全線非電化なのだが、この路面電車車両は、ディーゼル発電機を搭載することで、非電化鉄道への直通運転を果たしているという珍しいものなのであった。
ノルトハウゼンに着いてから、この電車の模様をじっくり観察して見た。イルフェルドから非電化のハルツ狭軌鉄道を走ってノルトハウゼンに来た路面電車は、ノルトハウゼン駅前広場電停でパンタグラフを上げて、以後は架線集電で市街区間を走行するという仕組みになっている。
おそらく、ライトレール事情に詳しい人の間では、この電車は有名な存在なのだろうと思う。しかし、何の予備知識も持たずにノルトハウゼンに来た私にとっては、この電車(コンビーノデュオというそうである)を見たときの衝撃は大きかったのである。
非電化区間からノルトハウゼン駅前に進入してきた路面電車車両 |
ノルトハウゼン駅前でパンタグラフを上げて、市内区間に向かいます。 |
車内の様子。エンジン室が客室に出っ張っており、収容力はあまりない。 |
非電化区間直通仕様でない車両も走っています。 |
ノルトハウゼンは、観光鉄道のターミナルであるが、ガイドブックには載っていない町である。駅前は市電の走るトランジットモールになっており、人通りも多く、クェドリンブルグよりも都会だな・・・というのが第一印象。しかし、観光案内所でさえ英語があまり通じなかった(それでも親切に対応はしてくれた)ことからして、やはり遠方からの観光客が大量に訪れる街ではないのかもしれない。
※ ハルツ狭軌鉄道のターミナルとしては、クェドリンブルグ・ウェルニゲローデ・ノルトハウゼンの3箇所がありますが、ノルトハウゼンはクェドリンブルグ・ウェルニゲローデに比べて観光客が少ないせいか、ホテルの数が少ないところです。着いてからの宿探しを予定している人は、日没前のなるべく観光案内所が開いているうちに、ノルトハウゼンに着くことをお勧めします。なお、ここの観光案内所はホテルの予約は扱っていないようです(ホテルのある場所は丁寧に教えてくれます)。