レアルプ駅発の午後のSL列車の発車時刻は14:15です。13時51分、レアルプ駅にSLの機関車が単機で入ってきて、ホームに予め停車していた客車に連結されました。
列車は予約制ですが、乗車券には座席番号・列車番号などは書かれていません。また、車両や座席にも、号車番号や座席番号はありません。代わりに、車両・座席に乗客の名前が掲出されます。万が一、知り合いに名前を見つけられると気恥ずかしいですね。
レアルプを14:15に発車した列車は、渓流沿いをゆっくり登っていきます。朝のバスからの雄大な展望とはちょっと違いますが、こちらも美しい車窓です。また、バスは窓が開かないのに対し、列車は窓が開けられるのがいいところです。
フルカには15:00到着。ここでは列車は25分に停車します。周辺に民家はないので乗降客はいませんが、ここには簡易なカフェやお土産の売店も置かれており、乗客は思い思いに過ごしています。焼きソーセージがおいしいですが、売りばには行列ができますので、お求めの方はお早めに。
フルカを過ぎるとトンネルを抜けて、列車はローヌ氷河を望みながらの下り坂になります。坂を下りきったところに、さきほども訪れたグレッチ(Gletsch)駅があります。15:56の到着です。
私の乗った列車は、ここでSLが切り離されて、ディーゼル機関車牽引に変わります。SLは十分堪能しましたし、乗り心地の比較ができるという意味でもいいものです。
グレッチからも渓谷沿いの車窓が続きます。途中にはトンネルがいくつかありますが、ディーゼル機関車に変わると、トンネルで窓を閉める手間が省けます。
16時30分、列車は定刻どおり終点のオーバーワルドにに到着し、フルカSL登山鉄道の旅は終わりました。今日はバス・SLを含めてなかなか充実した旅程となり、私は満足感を胸にオーバーワルドを後にしたのでした。