2. 付録:スイス・チューリッヒへの道のり 北京乗り継ぎは面倒


 2013年8月10日16:10、私の乗った中国東方航空 MU728 便、北京ゆきは、関西空港を出発しました。

 今回のスイスまでのフライトは、北京乗り継ぎの、以下のようなものになりました。

□関西 1610(MU278・北京)1935 北京首都国際空港
□北京首都国際空港 150(HU7957・チューリッヒ)635 チューリッヒ・クローテン

 MUは日本にも多く乗り入れている中国東方航空のことですが、HUというのは、中国の海南航空というエアラインです。それまでは聞いたことのないような航空会社でしたが、日本へは那覇にだけ乗り入れているとのことです。

 結論から言えば、このルートでの乗り継ぎは大変面倒でした。

(1)寄航地の煙台で、一旦中国への入国が必要

 関西〜北京間のMU278は、途中の煙台で寄航します。煙台には17:30着、18:20発です。
 こういう中国行きの経由便に乗った場合、乗客は最初の中国寄航地で一旦降りて入国審査を受ける必要があります。そして、機体は煙台〜北京間は国内線としての運行に変わり、中国の国内線旅客が乗ってきます。
 これでは、北京への直通旅客から見れば、煙台で国際線から国内線に乗り継ぐのと手間は変わらず、直行便という印象はありません。
 旅行先が北京の場合は、中国での入国審査を煙台で受けるか北京で受けるかの違いなので、この仕組みでも大した影響はありません。しかし、今回のように単に中国では乗り継ぎをするだけなのに中国への入国手続きが要るというのは、入国手続きの不要なソウル経由に比べると、格段に面倒です。

(2)北京空港では快適な待合所がない

北京では、国内線から国際線への乗り継ぎということになります。乗り継ぎ便のチューリッヒ行きまでは6時間15分もあります。それなのに、北京空港には乗り継ぎ旅客が利用できるような待合所がなく、一旦セキュリティエリアの外(要するに、市内)に出されてしまいます。空港ターミナル内にレストランなどはあるものの、ここで中国元を用意して無駄遣いをする気にもなれません。私はターミナルの片隅(それも、セキュリティエリアの外)のベンチで数時間、ぼんやりと座っているしかありませんでした。

 

 初めて乗る海南航空は、旅客の9割が中国人、残りはヨーロッパ人。お盆のピーク時だというのに、日本人は僕だけのようでした。このため、機内の雰囲気は完全に中国社会でした。機内食が「焼きそば」というのは初体験だったので驚きましたが、各シートごとのモニターも装備されており、サービスや設備が悪いという印象は持ちませんでした。
 また、このフライトのよい点は、チューリッヒに早朝に着くため、到着日が有効に使えたこと。他社のフライトは、チューリッヒに夜に着くものが多く、ホテル代が損なんですね。

 しかし、やはり北京空港での乗り継ぎは、お世辞にも便利とは言えません。また、中国への出入国の手続きも面倒です。中国に立ち寄るつもりがない場合、北京乗り継ぎのフライトは、あまりお勧めできません。


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