7.Peterborough-Moorgate


 Peterborough も、5方向から列車が集まるハブ駅である。また、賑やかな町でもある。

 Peterboroughからは、保存鉄道の NENE VALLEY RAILWAY が出発している。

NENE VALLEY RAILWAY: http://www.nvr.org.uk/

 今の時刻は13時半すぎ。今日は夕方までにLondonまでに着ければいいという日程なので、時間には余裕がある。このため、私は、このNENE VALLEY RAILWAY の駅に行ってみることにした。NENE VALLEY RAILWAY の駅は、ナショナルレールの駅からは結構離れている。荷物を持って歩くと30分かかった。駅に着いたのは、14:09である。
 駅にある時刻表を見ると、列車は1日に4往復運転されている。ちょうどよく、Peterborough 14:15着・折り返し14:30発の列車が来るようなので、列車を待ってみた。

 ほどなく14:23、4両の客車を牽引したSL列車がやってきた。NENE VALLEY RAILWAY は、30分ほどの距離を走る短い保存鉄道である。この程度の規模の保存鉄道はイギリスでは珍しくないなのだが、乗客が結構たくさん降りてきた。
 乗るほどの時間のゆとりはなかったので、機関車への給水を見届けて駅をあとにした。

NENE VALLEY RAILWAY の保有車両

 帰国後に NENE VALLEY RAILWAY のWEBサイトを見ると、路線の距離は短いものの、保有車両は結構バラエティに富んだ鉄道であることが分かりました。
 今度訪れる機会があったら、車庫のある Wansford 駅まで乗って、保存車両を見てみたいとおもいます。
http://www.nvr.org.uk/stock-list

 15時16分、私の乗った London Kings Cross 行き電車は Peterborough を発車した。この電車は、途中のWelwyn Garden City までは各駅停車、そこからLondonまでは快速運転になる。車両は近郊型の4両編成である。




 この区間の東海岸本線は、内側急行線方式の方向別複々線である。内側線を、初日に乗った特急列車が頻繁に走り去っていく。一方、快速電車は30分に1本しか走らない。沿線人口もそれほど多くなく、やはり農地が主体の車窓風景である。

 16時23分、私はWelwyn Garden City から、Moorgateゆき各駅停車に乗り換えた。ここからは、各駅停車は昼間は20分運転に走る。

 Alexandraからは他線からの電車も合流し、特急4本・快速4本・各停6本が走るダイヤとなる。このうちの特急と快速がKings Cross ゆき、各駅停車は Moorgate ゆきになっている。ただし、電車の本数が減る土曜・日曜は、各駅停車も含めた全列車が Kings Cross 発着となり、Moorgate 方面の路線は運休になる。



 17時20分、電車は Finsbury Park を発車し、Kings Crossゆきの線路と分かれて地下に入る。終点の Moorgate は、2線しかない狭い地下駅だったが、ホームは帰宅通勤客で一杯だった。Moorgateで地上に出てみると、そこは完全なビジネスビル街。家路を急ぐビジネスマンばかりである。大きなボストンバッグを肩に提げた私は完全に場違いな存在になっていた。

 この Moorgate 駅は、地下鉄とも連絡している。しかし、駅構内は古ぼけているうえ、乗り換え通路は長くて複雑である。中には、迷路のような螺旋階段もあったりする。身軽なときに探検気分で歩き回るのは楽しいかもしれないが、荷物が多いときに利用するのは大変な駅だと思ってしまった。




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